2004-01-01から1年間の記事一覧

ビラ配りと憲法

12月16日、東京地裁八王子支部で、立川のビラ事件に無罪判決が出た。 官舎に『反対ビラ』無罪 憲法で表現活動保障(東京新聞) 常識的な判決が出て、まずは一安心だが、控訴の可能性もあるし、何よりも世論の反応が気がかりだ。それについて、ガ島通信さんの…

「グッバイ、レーニン!」

先日、近くの映画館で「グッバイ、レーニン!」が偶然上映されていたので、見に行った。ドイツ本国では話題になった映画だが、日本ではそれほど知られていない映画だと思う。 あらすじの紹介は他のサイトに委ねるとして、ここでは簡単に感想だけ。 母親に東…

トーキョー シティー ヒエラルキーとアンダーグラウンド

前回、Bank Bandのアルバム「沿志奏逢」を取り上げたが、この中で私が好きな曲は岡村靖幸の「カルアミルク」と、ヒートウェイヴの「トーキョー シティー ヒエラルキー」である。中島みゆきや浜田省吾の曲は良くて当たり前という感じがあったので、このアルバ…

僕たちの将来は僕たちがつくる

Bank Bandのアルバム「沿志奏逢」のレンタル解禁日、レンタルショップに行ってみると、アルバムがたくさん置いてあったので、拍子抜けした。Bank Bandはミスチルの桜井が参加しているので、とても人気があって、当分借りられないだろうと思っていたからだ。…

米国がファルージャの病院を閉鎖させる(追記)

「米国がファルージャの病院を閉鎖させる」の題名について、詳しい説明が不足していたので補足します。ここでいう病院はファルージャ総合病院で、米軍が反米プロパガンダの拠点になっているという理由で「制圧」しました。私は「制圧」を閉鎖と同じ意味に捉…

米国がファルージャの病院を閉鎖させる

『イラク・ファルージャで大規模攻撃が始まったことは世界に 伝えられているが、イラクでのこれまでの死者は2~10万人。 これに対して、 チェチェン戦争の死者は94年以来20~25万人 中央アフリカ・コンゴ内戦の死者は99年以来330万人 スーダン内戦の死者は過…

天皇発言で考える象徴天皇制と国民国家

国旗・国歌「強制でないのが望ましい」天皇陛下が園遊会で(朝日新聞) この天皇発言について、私は、米長氏の発言に対して、天皇陛下が一言言わざるを得なかったという、一種の事故と受け止めている。だから、この事故について、大げさに取り上げるのは控え…

スーダン・ダルフール危機と中国

スーダンのダルフールで世界最悪の危機が起きていることはマスコミがあまり報道しなかったが、そのことを問題視してダルフール問題を取り上げるブログがいくつか現れた。その中でも特に熱心だったのが、スーダン・ダルフール危機情報Wikiを立ち上げた極東ブ…

人々に歓迎された日本国憲法

2004年8月に出版された『戦後政治史 新版』の「はじめに」は、石川真澄氏の最後の文章となった。石川氏といえば、『データ戦後政治史』が名前を変えながら版を重ねていて、政治学を勉強した人なら一度は読んでいるのではないか。個人的には、1993年に読んだ…

「ボウリング・フォー・コロンバイン」と日本における中国人

先日、テレビでやっていたムーア監督の「ボウリング・フォー・コロンバイン」を見た。コロンバイン高校の乱射事件からアメリカの銃社会を考える映画だが、ムーア監督の突撃取材や、サウスパークのアニメを使ったエンターテイメント的要素が効果的で、何より…

『金で買えるアメリカ民主主義』を読む(3)

1970年11月、チリ大統領選で社会主義者のアジェンテが過半数を獲得し、当選した。アジェンデ政権は、アメリカ系資本の接収、大農地接収、主要産業の国有化などを推進したが、1973年9月11日、軍部クーデタで崩壊、アジェンテ大統領も死亡。その…

「華氏911」でブッシュ政権の異常さを再確認

マイケル・ムーアの「華氏911」を見たのが、偶然にも9月11日になった。小泉首相が映画を見る前から「偏った映画」と言ったり、ネットや読売新聞などでプロパガンダ映画という批判も多いが、見てみないことには批評できないので、私は久しぶりに映画館に足を…

ベネゼエラで反グローバリズムが信任される

先日、「『金で買えるアメリカ民主主義』を読む(2)」でベネゼエラのチャベス大統領に言及したところ、その直後、ベネゼエラでチャベスを罷免するかどうかを問う国民投票が行われた。私は普段中南米に関心を払っていなかったので、国民投票が行われること…

『金で買えるアメリカ民主主義』を読む(2)

水道の民営化はイギリスで始まり、エジプト、インドネシア、アルゼンチンへと事業を拡大していったが、ボリビアで始めたところで、民衆の抵抗にあった。 ボリビア・コチャバンバの水道をロンドンのインターナショナル・ウォーターズ社(IWL)が買収、35%の水…

重慶爆撃について

中国の重慶で行われたサッカーのアジアカップを見ていると、日本は中国と戦っているわけではないのに、中国の観客が日本にブーイングをしてくる。重慶とはいえ、これはやばいと思っていたら、やはり反日ブーイング事件として社会問題となった。日本では、読…

『金で買えるアメリカ民主主義』を読む(1)

「華氏911」のマイケル・ムーアも推薦するアメリカ人ジャーナリスト、グレッグ・パラストの『金で買えるアメリカ民主主義(The Best Democracy Money Can Buy)』。 この本では、ブッシュ氏が当選した大統領選のとき、フロリダ州であった不正操作のことが…