2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

カルト宗教のような新自由主義

1929年、資本主義社会を襲った世界恐慌は、それまで経済学で支配的だった新古典派経済理論の信頼性を失わせ、経済学は危機を迎えた。この経済学の危機を解決したのが、ケインズの『一般理論』だった。 しかし、戦後になってから、ケインズ以前の新古典派…

民意を歪めてまで安定政権をつくるのか

9月18日、ドイツで行われた総選挙は、第1党と第2党が3議席差になる大接戦となった。ドイツの選挙制度は小選挙区比例代表併用制で、日本の小選挙区比例代表並立制と名前が似ているが、全く違う制度である。ドイツの併用制は比例代表の得票率でまず各党…

改憲への大きな一歩―2005年総選挙を振り返る

1 投票率上昇分が自民党に流れた? 9月11日に行われた総選挙の投票率は67.51%(小選挙区)と、前回の59.86%より大幅に上昇し、1994年総選挙の水準まで回復した。 無党派層は小選挙区でどこに投票したか(出口調査)(読売新聞9月12日…

自公で3分の2の議席確保ー平和国家の放棄へ

前の記事(「小泉構造改革=新自由主義とは何か」)は選挙終了後にアップしたものだが、書いたのはまだ結果が出ていない選挙中だったので、選挙結果を予想して書いたため、結果とズレがあった。「小泉自民党の圧勝」というのは自公で3分の2を取ることでは…

小泉構造改革=新自由主義とは何か

総選挙は小泉自民党の圧勝で終わり、郵政民営化をはじめとする小泉構造改革がこれからさらに加速しそうだ。小泉構造改革は言うまでもなく新自由主義の一種であり、徹底した民営化は小さな政府となるが、小さな政府とは国が福祉から手を引くことを意味してい…