原発は安全ですなんて、さっぱりわかんねえ
寒い冬がそこまで来てる
あんたもこのごろ抜け毛が多い
それでもTVは言っている
「日本の原発は安全です」
さっぱりわかんねえ 根拠がねえ
これが最後のサマータイム・ブルース
「サマータイム・ブルース」RCサクセション(アルバム「Covers」より)
菅首相は東海地震の危険性がある浜岡原発を停止したが、浜岡原発以外の原発は引き続き推進していくと表明し、6月18日に海江田経産相は原発の安全宣言をして、現在停止中の原発の再稼働を要請した。
原発は安全ですと言っていたにもかかわらず、福島第一原発が爆発してしまった。福島第一原発が爆発してしまえば、想定外の地震と津波だったと言う。福島第一原発の事故が継続中にもかかわらず、わずか数ヶ月の対策でほかの原発は安全ですと言う。
さっぱりわかんねえ、としか言いようがない。
違和感があるのは、民主党政権の目線が国民に向いているのではなく、財界や政権維持に向いていることだ。
財界については、急いで原発の安全宣言をしたことは、大企業の経営に支障がないようにするため、財界の意向を受けて、民主党政権が配慮した結果だろう。
また、節電のしわよせは、平社員、子供、老人、障害者といった弱者にきているが、企業の経営にはほとんど支障がないと思われる。
例えば、企業の出勤日を土日にずらすことによって、社員の家庭に悪影響を及ぼしているし、会社、交通機関、公共機関のエアコンを停止することにより、老人・障害者等に悪影響を及ぼしているが、企業の経営にはほとんど支障がない。
政権維持については、パニック防止のため、SPEEDIの情報を隠蔽したことは福島県の飯館村民を被爆させてしまったが、原発事故を小さく見せることによって、原発事故初期において国民の不満を小さくすることができた。
さらに、20ミリシーベルト問題についていえば、細野首相補佐官は汚れ仕事をすることに誇りを持っているようだが、その汚れ仕事が国民、特に福島の子供の健康を犠牲にしていることに対して、必要悪だと考えているとしたら、即刻議員辞職すべきだ。
国会議員は自分の意見を主張することが仕事であって、サラリーマンのように、自分を押し殺して、上司(菅首相)や所属している組織(民主党)に服従することではない。国会議員の仕事がサラリーマンの仕事と同じだと勘違いしているとしたら、とんでもないことだ。
福島の子供の被曝は必要悪でも何でもなく、単なるモラルハザードだ。対象地の人口が多いから対策がうてないということだとしても、福島県民は自己責任を迫られ、対策は地元自治体に押し付けられている。政府の無策ぶりは、まるでミッドウェー海戦以降の大日本帝国政府の対応をみているようだ。
今後、民主党が自民党と同じ原発推進政策を主張するならば、 民主党も自民党も国民の不信を買い、危険もしくは無責任な第三勢力が国会に進出するなどして、政党政治が危機に陥りかねない。
民主党の生き残る道、言い換えれば政党政治を存続させる道は、原発推進政策と原発事故対応の誤りに対して反省をしたうえで、脱原発宣言をして、福島第一原発が落ち着いた後に、解散・総選挙を行うことだろう。