2006-01-01から1年間の記事一覧

「I'M WITH STUPID」−政治家の嘘を許さないイギリス国民

あぁ、僕は賛成だよ あぁ、僕は(“愚か者”と)同じ意見だよ 「I'M WITH STUPID」PET SHOP BOYS 「このシングルは、どうしてその相手と付き合っているのか、自分以外、世界中の誰も理解することができないっていう状況について歌っているラヴ・ソングなんだ。…

日本人の戦争体験と奴隷根性−『民主と愛国』

小熊英二著『<民主>と<愛国>−戦後日本のナショナリズムと公共性』は、分厚い本だったが、意外と読みやすい本だった。 本の内容は一言ではとても言い表せないのだが、ポイントとしては次の二点ではないかと思った。戦前、戦中、戦後と日本人の奴隷根性は…

トクヴィルを手がかりに民主主義を考える(3)

前回に続いて、『アメリカのデモクラシー』第1巻から、民主主義に関して、私なりに抜粋したものを紹介したい。 引用した部分は、大衆政治の欠点、自由と専政、地方自治、多数の専政等について。 チャーチルが「民主主義は最悪の政治形態と言うことが出来る。…

トクヴィルを手がかりに民主主義を考える(2)

前回に続いて、トクヴィルを手がかりに民主主義を考えてみたい。 今回は、『アメリカのデモクラシー』第1巻から、民主主義に関して、私なりに抜粋したものを紹介したい。 1835年に書かれたものであるが、現代に通用する部分が多く、驚かされると同時に、興味…

トクヴィルを手がかりに民主主義を考える

前回の記事「安倍政権の徴農政策−自由民主主義から極右全体主義へ」は、題名がセンセーショナル過ぎたかもしれないが、記事の内容は冷静に書いたつもりである。もし、安倍政権が稲田議員の徴農政策を実行した場合、国民は支持しないだろうが、衆院の多数にま…

安倍政権の徴農政策−自由民主主義から極右全体主義へ

以下の産経新聞の記事は、いろいろなブログで話題になっているので、当ブログで今さら取り上げるまでもないと思ったのだが、マスコミではきれいごとばかりで、この記事のような安倍氏の本質をほとんど話題にしていないことが気がかりに思えたので、今回取り…

「ランド・オブ・プレンティ」−滑稽なまでに哀れなアメリカ

ドイツ人の映画監督であるヴィム・ヴェンダースの「ランド・オブ・プレンティ」を見た。本作もヴェンダースが得意とするロードムービーだが、非常に政治的な映画だったので、興味深かった。 9・11以後、アメリカ批判の映画としては、マイケル・ムーアの「…

『明治デモクラシー』−民主主義こそ日本の伝統

GHQによる押しつけ憲法や押しつけ教育はやめて、憲法と教育基本法を改正して、日本の伝統にかえれと自民党はいう。自民党がいう日本の伝統とは愛国心や家族主義のことであろうが、民主主義はその中にないらしい。(もしあれば、共謀罪法案など決して国会に提…

イタリアの政権交代

4月9日と10日、イタリアで行われた上下両院選挙で、プローディ元首相率いる中道左派連合「連合」が、ベルルスコーニ首相の中道右派連合「自由の家」を小差で破った。 野党陣営の勝利確定=最高裁、最終集計結果を発表−イタリア(ヤフー・時事通信) (1)ベ…

フランスのCPEと日本の解雇ルール

フランスで、26歳未満の若者を2年間の試用期間中は自由に解雇できるとしたCPE(初期雇用契約)が学生等のデモで廃案になった。デモには100万人以上が参加したということで、フランス国民の政治意識の高さを見せつけられた思いがしたが、東京新聞で学習…

靖国問題と憲法9条

前回の記事「『ブレア時代のイギリス』−イギリスの労働党と日本の民主党」は、最後の方で靖国問題に少しふれることになった。私は靖国問題については詳しくないので、あまりふれたくなかったのだが、大阪高裁で違憲判決が出ているとおり、私は首相の靖国参拝…

『ブレア時代のイギリス』−イギリスの労働党と日本の民主党

山口二郎著『ブレア時代のイギリス』(岩波新書)は、日本の民主党を考える際に参考になるイギリス労働党について書かれた本であるので、民主党を考える際にはぜひ読んでおきたい本といえる。 ブレアは「大統領型首相」、「選ばれた独裁者(elected dictator…

『昭和史の決定的瞬間』−社会大衆党と民主党

坂野潤治著『昭和史の決定的瞬間』(ちくま新書)は、今までの常識を覆して、日中戦争直前まで民主化が進展していたことを明らかにしている。先日、NHKで戦前のカラー映像の番組を見ていたら、現在の映像を見ているような不思議な気分にとらわれた。戦争前に…